すぱイ。
いつものバス停にて――
「ヘアアレンジかぁ〜……」
月夜は自身の長い黒髪をイジりながら片手でオシャレ系アプリを読んでいた。
「後ろの髪を編んでうなじで纏める。ほかにも束ねた髪をお団子状にしてから垂らすスタイル……も〜ちょっと時間あったらやるのになぁ〜……学校前は櫛で整えるぐらいで精一杯だモン。もうちょっと手入れしやすいように短くしてみよっかな?」
月夜がそんなイメチェン宣言をしている隣では、
「ドレスコ〜ドが『おんなスパイ』のサバゲ〜!」
イブキがそんな記事を読んでいた。
「エ〜ガとおくないサバゲ〜シセツのコラボイベなんだ〜……。ふふん♪ FPSでシニガミとおそれられるイブキさんがでてもいいけどね」
イブキは脳内で峰不◯子の画像に自分の顔を嵌め込んだ雑コラのようなイメ〜ジをする。
「ドレスコ〜ドが女スパイならアンタ参加できないんじゃない?」
「そんなコトないよっ! みんながウツのをためらうぐらいのイロケがあるモンっ‼︎」
「それって「あっ! 子供撃っちゃ可哀想」って思われてんじゃ……」
「い、イブキさんのミリョク――」
「そんなモンないっ!」
背後に万夫不当の武将を浮かべながらそう言い切る月夜だった。
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