ばくソ〜

いつものバス停にて――


「ついに来月には二期開始かぁ〜……」

月夜が同じ顔が六つ並んだアニメキャラ画像を見ながら、そんな事を呟いた。


「続編決定は早かったけど、前回から一年ちょっと経ってるのね〜」

月夜が感慨深く洩らす隣では、


「おぉ! さいこ〜96キロではしれるデンキジテンシャっ⁉︎」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「こんなスピ〜ドではしれるならバスなんていらないじゃん! これからもうちょっとねれるし、どこへでもいけちゃうよっ! チャリできた! がホントにできちゃうよっ‼︎」

イブキが興奮した様子で、


「ね〜ね〜月夜。これスゴくない?」

そう言いながら、スマホ画面を月夜に見せるイブキ。


「う〜ん……」


「ね、ね。すごいでしょ」


「これって日本じゃ自動二輪扱いになるんじゃない?」


「えっ⁉︎ そなのっ⁉︎」

イブキの五分安眠延長計画は失敗するのだった。

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