たんじょ~ひワ。

 いつものバス停にて――


「へぇ~……そ~なんだ~」

 月夜がグルメ系ニュ~スを読みながら、感心したような声を洩らす。


「マヨネ~ズ容器にそんな苦労があったのかぁ~……」

 月夜の声を聞きつけたイブキが、


「なに? ど~したの??」

 イブキが首を傾げて聞いてきた。


「えっとね~……マヨネ~ズの容器あるでしょ?」


「うん」


「あれって出てくるトコが☆のカタチになってるでしょ?」

 そう言われてイブキは脳裏で赤いキャップの容器を思い起こし……。


「あっ! なってるカモっ!!」


「あれって昔はちゃんと〇だったんだケド、それだと使用後にこびりついてベチャベチャになったりして衛生的に問題がでてたんだって」


「へぇ~。むかしは☆じゃなかったんだぁ~」


「んでね。なんとかできないかな~ってかんがえまくって……」


「ついにおもいついたんだねっ!」

 先をひったくるようにそう言うイブキに、


「違うわ。もうホントなんにも思い浮かばなくてノイロ~ゼになって自殺一歩手前まで病んじゃたんだって、そんなある日、散歩してたらワンコを散歩させてる人が目にはいって――」


「ふむふむ」


「そのままボ~と見てたらワンコがフンをしだしたんだって、でねそのあまりのキレ~な出方に――」


「うん。も~いいや」


「そう? こっから核心部分なんだけど……」


「それをきいちゃうとマヨネ~ズたべれなくなっちゃうから」

 先を予想してそう言うイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る