ぜつだいなしんらイ。

 いつものバス停にて――


「アメリカでウナギが路上に散乱っ!?」

 月夜がグルメ系ニュ~スにあっていいものか疑問を残る、そんな記事に飛びついた!


「いいじゃない! ウナギのつかみ取り!

 ばっ! ばっ! と何かの能力者のように手を掲げながら、そんな事を言う月夜。


「高速道路を走行してたトラックが横転して積荷が道路に散乱。あぁ……事故だったのか……」

 月夜は手術前の執刀医のようにあげてた手を下す。


「しかも、ヌタウナギ……確かヌタウナギってヌルヌルのネバネバの液体を出すやつじゃなかったっけ? これはブチマケタのかぁ~…………ひどい事になりそう……」

 月夜がゲル道路を想像している隣では、


「たべるニジカンまえにたべるとおいし~メロン?」

 イブキがTwitterで話題の、そんなツイ~トに首を傾げていた。


「ね~ね~月夜。これど~ゆ~イミだとおもう?」


「ん~? おいし~食べ方は食べる二時間前に食べる事? なにこれ??」

 同じように月夜も首を傾げる。


「なんだろ~ね?」


「たぶん書き間違えなんだろうケド……」


「きっとトキのカベをこえろっ! てきなイミなんだよっ!!」


「そんなのできる人いないでしょ? ど~やってこれ書いた人はおいし~って確認したのよ?」


「ん~……おいし~モノたべるためなら月夜もトキのコベこえそ~だけど」


「なによ? その妙な信頼感は」

 イブキの期待に満ちた眼差しを受けながら、そう返す月夜だった。

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