たなばタ。
いつものバス停にて――
「ふ〜ん……」
月夜が学生に関わる情報を集めたニュ〜スアプリを見ながら、
「中学生の二〇人に一人は夏休み中に宿題を終わらないかぁ〜……って、結構高くない? 一クラスに一人はいるぐらいの割合だよね〜……」
月夜はその一人に視線を向けつつ、
「ナツはダイキボかっ! これはナツのヨテ〜ぜんぶうまっちゃったかなっ!」
イブキは『ドラクエのナツ』『コトシはダイキボっ!』『12もやるよ』と書かれた短冊を持ちながら、そんな事をいう。
「あっ! カレシぼしゅ〜ちゅ〜ってのもかかないと――ん〜……」
イブキは短冊の裏面に『ドラクエ11もってて、FF12ももってて、ゲ〜ムがうまくてナツヤスのシュクダイおわってるダイキボなカレシがきますよ〜に』と願いの内容を変更する。
「なにやってんの」
その様子を呆れ顔でみていた月夜はそう尋ねてくる。
「ねがいゴトだよっ! キョ〜ってタナバタでしょ?」
「アンタ、七夕がどんなのか知ってんの?」
「ん〜……たしか――」
「カレシできてまいにちゲ〜ムばっかししてたら、そのサイノ〜をいかしてゲ〜ムのデバッカ〜になったんだけど、いそがしすぎてイチネンにイッカイしかカレシにあえないとか――そんなはなしじゃなかったっけ?」
「お〜むね合ってるケド、なんで現代風にアレンジされてんのか気になるわね……」
短冊を振り回してるイブキを見ながら、そんな事を呟く月夜だった。
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