あ~ム。

 いつものバス停にて――


「クマさんに感謝状かっ!?」

 月夜がTwitterで話題のニュ~スを読んでいた。


「強盗致傷の容疑で追跡されていた男性三人が山林を逃走中にクマと遭遇っ!? 捜査員と挟み撃ちになる格好にっ!? うわっ! ついてないにも程があるじゃない!!」

 月夜がそんな事を洩らすと、


「ケ~サツがふたつともショリしましたってパタ~ンかな?」

 右腕に三本の鉤爪の付いたモコモコした物体を身に着けたイブキがそんな事を言う。


「そ~なのかしら? 仕留めたクマど~なったんだろ? 熊鍋かな? いいなぁ~……じゅるり」


「または、クマさんがこのあとどちらもおいしくいただきました――とか?」


「なにをっ!?――ってか、それだともっと大事になってるでしょ」


「わっかんないよ~。クマさんあいてにすんだと50コ~ケ~のオオガタテッポ~もきやすめにしかなんない。ショットガンにスラッグ(大粒)だんをいれてタイト~なんだって、FPSでしりあったヒトがいってたよ」


「ふ~ん……さっきから気になってたんだケド……」

 月夜がイブキの右腕を指して、


「それなに?」


「なにって……シャ~せんよ~ズゴックのマクラ」


「ほらほら、めいシ~ンもサイゲンできんだよ」

 イブキは嬉しそうに月夜のお腹をマクラでつつきながら、


「乗らないわよ」

 そういってノリに合わせてくれない月夜だった。

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