しゃいにんぐふぃんガ~

 いつものバス停にて――


「ふ~ん……吉野家に朝食メニュ~のハムエッグ定食が復活かぁ~……」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そ~いえば、一昨年ぐらいまであったわね。松屋に似たようなモノがもっと安くあるケド、タマゴの半熟具合は吉野家のがよかったな~……あっ! 思い出したら……じゅるり」

 そんな事を言っている月夜の隣では、


「んふふふふ♪」

 イブキが手に中二病心をくすぐる黒いオ~プンフィンガ~グロ~ブの様な物を着けながら、


「なにそれ?」

 月夜がイブキの手元を見ながら、


「ふふん♪ これはね~……」

 もったぶった口調でイブキが顔の横で『じゃっき!』と手を見せながら、


「パソコンないぶのサギョ~にさいてきなようにゆびからビ~ムがでるんだよっ!」

 親指と一指し指の先から指向性のLEDライトを照射しながら、


「へぇ~……ぜんっぜんすごさがわかんないケド……」

 一応、感心したのちにそんな事をいう月夜に、


「いままではね~クチでペンライトくわえながらサギョ~してたのが、すっごいラクになんだからっ!」

 手を広げながら月夜の顔に迫りながら、


「そんな細かい作業した事ないからな~」


「ほかのつかいみちとしては――しゃいにんぐふぃんが~!」

 そんな事を言いながら月夜の顔に向けてLEDライトを照射する。

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