ひじょ~しょク。
いつものバス停にて――
「おぉ! これいいっ!!」
イブキがスマホ画面を見ながら、そんな声を上げる。
「このおおきさにまるみ、しろさ――いいクッションだよっ!」
イブキが見ているスマホ画面――そこには半分優しさでできているというクスリの箱にはいったでっかいクッションだった。
「ふ~ん……チュ~センで400ニンのヒトにあたるのかかぁ~……ニソ~コ~ゾ~でまったくあたらし~やさしさクッションかぁ~……ほし~なコレ」
イブキがそんな事を呟いている隣では、
「う~ん……最近はポテチの転売やオ~クションとかが多いな……やっぱし、いざ食べられないとなると恋しくなるのが人なのかしらね~」
「おと~さんのショ~ガクセ~のときはコメのフサクでコメドロボウとかでたらし~よ」
月夜の嘆きに口を挟んでくるイブキ。
「へぇ~……米泥棒なんて江戸時代ぐらいにの話しだと思ってたのに……」
「そ~ゆ~月夜がまっさきにやりそ~だけど……」
ジト目でそう見ながら、
「う、飢えてなかやしないわよっ!」
「おなかへってたらするんだっ!?」
「ひ、人の物はとらないわよっ! 自分で栽培するかもしんないケド……」
「それに食べる物がなんにもないなんて状況いまじゃそ~ないでしょ?」
「いざとなったらアンタがいるし」
「い、イブキさんヒジョ~ショクあつかいっ!?」
「いざとなったら、工夫して料理してくれるって意味よっ!」
慌てて月夜から距離を取るイブキにそう言う月夜だった。
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