ろぼっとたいせん。
いつものバス停にて――
「カップヤキソバの新作?」
月夜がグルメ系ニュ~スの中にあった、そんな記事に首を傾げる。
「新作のカップヤキソバはプチでビッグ? プチをビッグにするよりもビッグをさらにビッグにすればいいと思うんだケド……」
月夜が少しズレた疑問を口にする。
「プチビッグたべるなら普通のサイズ食べればいいと思うし、やっぱし「これは食べきるの無理だろ?」ってゆ~量のカップヤキソバを作ってほし~かな?」
そんなニ~ズの少なそうな事を言っている月夜の隣では、
「おぉ! ついにハチガチにっ!!」
イブキが興奮ぎみにそんな事を言う。
「ついに――ついにリアルロボットファイトがジツゲンすんのかぁ~! とびド~グきんしらしいからキンゾクのかたまりがなぐりあうんだモンなぁ~……ロマンだよね~……」
イブキが二体のロボットががっぷりよつで組み合って殴り合う姿を想像する。
甲高い金属音とともにバラバラとまき散らされる金属片! 千切れたパイプやチュ~ブからオイルが流れ出し満身創痍の状態の二体。
「いいよね~。さいごはうごくハズのないエンジンがうなりをあげてたがいにくりだすイチゲキっ!」
「精密機械なんでしょ? なんかウチがバス停でブン殴ったら両方とも動かなくなりそうだケド……」
とっくに限界を超えた二体のクロスパンチが炸裂瞬間――高笑いを挙げながらバス停を振り回す月夜が二体にトドメを刺す
「……なんかロマンのないさいごになちゃった」
イブキが暗い表情でそう洩らすのだった。
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