しみゅれ~しょん。

 いつものバス停にて――


「カセ~でイジゲンへのトビラはっけんかっ!? いいね~こ~ゆ~のっ! ロマンがあるよっ!!」

 イブキがオカルト系ニュ~スの中にあった、そんな記事に瞳をキラッキラさせながらそんな事を言う。


「ガゾ~はあいかわらずアラいけど……このスナジのしたからみえてんのゼッタイけんぞ~ぶつだよねっ!? カメラのギジュツすすんでんのになんでこんなにガゾ~アラいんだろ? ソ~シンでつかうデンリョクとかのモンダイなのかな~?」

 イブキがそんな技術的な問題を考えている隣では、


「生命保険の会社が自分の画像に年齢、慎重、体重をいれると二十歳から九〇歳までの姿を予想してくれるスマホアプリ?」

 月夜がオシャレ系ニュ~スの中にあった、記事に感心したような声を洩らす。


「イブキ、イブキ」

 ふと月夜がなにかを思い付いたような表情になりイブキに声をかける。


「ん~?」


「パシャっと」

 月夜はイブキの画像を撮影する。


「なんでムネとんのっ!?」

 胸周辺を撮影されたイブキの抗議に、


「う~ん……ほら、アンタのムネは二〇年は成長しないってさ~」

 そう言いながらシミュレ~ション結果を見せる。


「こ~ゆ~つかいかたじゃないモンっ! ムコ~っ!!」

 諸手を上げてそう抗議するイブキだった。

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