しにいたるやまい。

いつものバス停にて――


「おぉ! パラッパがプレ4ででんのかっ⁉︎」

ゲ〜ム情報を見ていたイブキがそんな嬉しそうな声を上げる。


「あ〜……でも、シンサクじゃなくってリメイクかぁ〜……」

続きを読んで、そう落胆する。


「あっ! でも、リメイクうれまくったらシンサクへのワンチャンあるかも?」

イブキがそんな事を言っている隣では、


「三才の娘が世界に絶望している? なにこれ?」

月夜がtwitterで話題の記事を読みながら、


「ふむふみ……娘が泥棒に出会ったら倒していいの? ってゆ〜質問に『周りに助けを求めなさい』って諭したら『人はね……助けてくれないのよ』って返されたのかぁ〜。確かに人の世に絶望してるな〜この娘」


「いやいや。きっとそのコはオンゲ〜のプレイヤ〜なんだよっ!」

なぜかそう口を挟んでくるイブキ。


「ドロボ〜はやっつけるモノとかタニンはたすけてくれないとかオンゲやってればジョ〜シキだからっ!」

ムフ〜と鼻息荒くそう言い切るイブキに、


「そっか〜……この娘もアンタみたいになっちゃうのか〜……」

そう思うと同情を禁じ得ない月夜だった。

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