くれ~んげ~む。

 いつものバス停にて――


「チョ~ゴ~キンのマイ〇ロ?」

 イブキがゲ~ム系情報アプリの中にあった、そんな記事に目を丸くする。


「オトコのコのココロをつかむチョ~ゴ~キンとカワイイけ~のマイメ〇がガッタイって……どのソウをねらってんのかな?」

 イブキがカワイイキャラなのに金属質の輝きとゴテゴテとしたフォルムを見ながら、そう洩らす。


「ねね。イブキ、イブキ」

 グルメ系アプリを見ていた月夜が何かに気付いてイブキを呼ぶ。


「ん~? なになに??」


「これ見てよ」

 そう言いながら自分のスマホ画面を見せてくる。


「クレ~ンゲ~ムげんて~のおかし、ジャイアントカプリコのナマハムメロンあじ?」

 イブキがスマホ画面に書いてある事をそのまま読み上げる。


「そそ。グルまゆのコックさんも絶賛して、次期海賊王を見つけられなかった伝説の料理『生ハムメロン』――」


「なんか……そんなふ~にいわれるとスゴそ~だけど……」


「でしょ、でしょ。どのくらい再現できてるのか食べ比べたいのよっ!! 今日の放課後に行こっ!」


「う~ん……イブキさんはい~んだけど……」


「ケド?」


「たべくらべって、月夜『ナマハムメロン』たべたコトあんの?」


「ない!」


「だよね」

 オサレな食べ物と無縁の月夜だった。

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