はなよりだんごよりもウドン。

いつものバス停にて――


「ふ〜みゅ……ポケ◯ンGoのユ〜ザ〜があるいたキョリがすごいとワダイに?」

イブキがゲ〜ム情報の中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そんなコトいっても、ど〜せト〜キョ〜ド〜ムなんこぶんとか、せ〜ぜ〜チキュ〜ナンシュ〜ぶんとかでしょ?」

そんな事を言いながら、先を読み進めるために画面を下へとスクロ〜ルさせ、


「すごっ!」

画面を見るなり、そう洩らすイブキ。


「ぜんトレ〜ナ〜があるいたキョリは、やく87オクキロ? チキュ〜20マンシュ〜ぶんで、ヒカリのはやさでも8ジカンかかるキョリに……そっか〜トレ〜ナ〜たちはついのヒカリさえもこえちゃったのかぁ〜……」

意味をちゃんと理解しているのかいないのかわからないが、澄み切った冬空を見上げながら、そんな事を洩らすイブキの隣では、


「丸亀が釜揚げウドン半額っ⁉︎」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事飛びつく!


「釜揚げ特大二四〇円……ウチがお腹一杯食べても四八〇〇円……」


「へェ〜……クリスマスにひとりですごすのがさびしいヒトへのイベントかぁ……まっ! イブキさんにはまだまだチャンスあるモンね」

と、まだ微レ存もあるか疑わしいチャンスを期待するイブキに、


「ウチは彼氏よりウドンかぁ〜……」

と、完全に諦める月夜だった。

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