かんきり。

いつものバス停にて――


「ふむふみゅ……コンゲツのランカ〜ほ〜しゅ〜はケッコ〜あたりだっ! イブキさんのチョ〜ギンガだんにもういっきツイカにヤマトがたデンタンのさいしんしきかぁ〜!」

ゲ〜ム情報を見ながら、そんな事を洩らすイブキ。


「でも、さすがにほかは15のワダイばっかし、キノ〜そんなにできなかったからはやくかえってつづきしたいな〜」

イブキがそんな事を言っている隣では、


「缶詰のフタをあける缶切り?」

月夜がツイッタ〜で話題になっている話しに首を傾げる。


「ねね、見てよ缶のフタを開ける道具だって」

月夜が缶切りにもコルク抜きにも栓抜きにも使える金属の棒のような画像を見せながら、


「カンヅメのフタって、フタのトコにシュリュ〜ダンのピンみたいなモノついてて、アレであけんじゃないの?」

イブキも画像を見て首を傾げる。


「ほら、あれよ――そのピン――ってかプルトップってたまに根元から折れる事あるじゃない? そ〜なった時に使うんじゃないの?」


「イブキさんはそんなコトになったことないけど……」


「ああなっちゃうと大変なのよ、握力で缶詰のフタを弾き飛ばさないといけなくなって」

月夜がことも何気に言う。


「でも、このちっさいボウでど〜やってフタあけんだろうね」

二人は「む〜……」と唸りながら金属の棒のような画像を見つめる。


「あっ! わかったイブキさんわかちゃった‼︎ これライトセ〜バ〜みたいにさきっぽからレ〜ザ〜でんじゃない? それでフタをやききるみたいな?」

イブキがそんなハイテクな妄言を口にする。


「もっとシンプルじゃないかしら? ほら、この下方向に刃っぽいのあるし、これ実はダイアモンドコ〜ティングされてて、これで『シャー!』とフタを引っ掻くと――」

最近の缶詰は全てプルトップ式で缶切りを知らない、使えない世代がいるそうです。

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