アイツはトンデモないモノをぬすんでいきました。

いつものバス停にて――


「ふむふみゅ……15のタイケンばんでゲスイにいくほ〜ほ〜がツイッタ〜でコ〜カイちゅ〜?」

イブキがゲ〜ム情報アプリの中にあった、そんな記事に飛びつく!


「イブキさんもなんかいかやったけど、ぜんぜんいけなかったなぁ〜ゲスイ」

下水に行きたいJKという一般人からしたらワケのわからない事を呟きながら下水――正確には水道ダンジョンの記事を読み進める。


「15のタイケンばんケッコン〜あそべるんだよね〜テ〜コクヘ〜がコ〜カしてきたり、きがソラにういてたりファンタジ〜よ〜そもつよかったしっ‼︎」

イブキがそんな感想を洩らしている隣では、


「キットカット泥棒にあった被害者、メ〜カ〜から6500本プレゼントっ! いいじゃない‼︎ あぁ〜……ウチにもこないかな〜?」

月夜がウットリしながら、そんな事を言う。


「……でも、そのまえにぬすまれちゃうんだよ?」


「うっ! ま、まあ……その後にいっぱいもらえるし……」


「ガマンできんの?」


「うぅ………で、で、できないっ!」

短くそう言い切ると、傍にあったバス停を『ガシっ!』と引っ掴み『ブンっ!!』と空の彼方へと投げ飛ばす!


「バスて~なくなちゃったけど、ちゃんとバスとまるかな〜?」

彼方へと消え去り、『キラ〜ン!』と一瞬瞬いたバス停を見ながら、そう洩らすイブキだった。

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