みらいぞ~
いつものバス停にて――
「うぅ……」
イブキがお腹を押さえながら、フラフラ揺れる身体を傍らにあるバス停によりかかって支えている。
「ア、アブラがあばれてる……イブキさんのカラダのナカでアブラがゾンビウィルスのようにあばれてる……もう……もう、あのおみせの『テン』のジはシュンゴクサツくらったあとの『テン』のジにしかみえなくなってきたよ……」
「んふ~ん♪ 今日もいいコッテリ具合だったわ~さすが天一ね。無料券もこれで8枚!」
イブキとは違いテカテカに肌の艶が増した月夜がそんな事を言いながら、手にした無料券を大事にしまう。
「うぅ……イブキさんも、もたないかも……」
「なに言ってんのよっ! この脂を消化できるように内臓を鍛えとけば、ムネもおっきくなるわよっ!」
「ホントにっ!?」
今までの不調がウソのように復調するイブキ。
「ホント、ホント」
「よ~し! じゃ、キョニュ~をめざしてキョ~もあのアブラコテコテにいどむかっ!!」
こうして月夜の無料券のためにありもしない未来像を追いかけるイブキだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます