けっせんぜんじつ。

いつものバス停にて――


「シンカイイキはやっぱし6-5なのかな? キチこ〜く〜タイのカイホ〜とか6-4がラクになりそ〜だモン!」

イブキがゲ〜ム情報を見ながら、そんな事を呟く。


「おやこドンmodeというワ〜ドでべつのコトをモ〜ソ〜するテ〜トクがタス〜シュツゲンちゅ〜? どゆコトだろ⁇」

意味がわからず首を傾げているイブキの隣では、


「ついに明日からかっ‼︎」

月夜が見ていたスマホ画面から青空へと視線を移し、万感の想いを込めて洩らす。


「明日から――天一祭り! 1〜10日までだから一日三回として、30枚の無料券を我が軍は手に入れる事になるのかぁ……」

まるで天下統一目前の秀吉のような心境でスマホ画面に映る、ラ〜メンの画像を見る。


「ん? これってもう一人連れて行けば、倍の60枚に……ねね、イブキ」


「ん〜?」

こうしてイブキのラ〜メン10日間奮闘記が始まるのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る