こんじきの……

 いつものバス停にて――


「人気のハンバ~ガ~5種類が一つになった『ギガモンスタ~バ~ガ~』っ!? 総重量1,8キロっ! いいじゃない!! ギガってついてるだけで心が躍るわよね~」

 月夜がグルメ系ニュ~スを見ながら、


「値段が6800円……ちょっと高いわね。それに、首都圏にある3店舗のみかぁ~……ちょっと遠いし、夏コミの帰りに行けたらいこかなぁ~」

 大皿に盛られた特大ハンバ~ガ~の画像を見ながら、そんな事を洩らす月夜の隣では、


「すごっ! カッコイイなぁ~!!」

 イブキが瞳をハ~トマ~クしながら、見ているスマホ画面には――


「カッコイイなぁ~。ホ~オ~みたい、フェニックスだよっ!!」


「なに見てんの?」

 イブキの呟きを聞きとめた月夜が、ヒョイと首を伸ばしてスマホ画面を覗き込む。


「なにこれっ!?」

 そこには一話の黄金色のカモメが写っていた。


「なんかねぇ~。ショクヒンコ~ジョ~のカレ~よ~きにとまってたら、なかにおっこちて、カレ~まみれになっちゃったんだって」


「へぇ~……」


「さいわい、コ~ジョ~のヒトがすぐきづいてド~ブツびょ~いんにハンソ~したんだけど、シジュ~いいにおいをさせてたみたいよ」


「ふ~ん……カレ~まみれの鳥ね……」


「月夜……」


「ん?」


「そのまま、ニコんでチキンカレ~もアリかな? っておもってない?」


「お、思ってないわよ。た、助かってよかったな~って」

 慌ててそう言い繕う月夜だった。

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