きょよ〜りょ〜

 いつものバス停にて――


「も〜すぐギャクテンサイバンでるなぁ〜」

イブキがゲ〜ムソフトの販売予定表を見ながら、


「こんげつのおわりにはスパロボもでるしなぁ〜……おと〜さんおしのYo-Noはあとまわしでいっかなぁ〜」

イブキがそうやってお金のやりくりを考えてる隣では、


「映画はエンドロールまで見るか否かがツイッターで大激論?」

月夜が話題の記事の中から、そんなものを読んでいる。


「ん? そんなのがワダイになってんの?」

イブキも話しに喰いついてくる。


「うん。大抵の人は終わって劇場内が明るくなるまでいるみたい」


「へェ〜」


「そ〜いえば、ウチ等も真っ先に出てるよね? もう最初のスタッフの名前が画面から消える前に出てるよね?」


「そ、そだっけ?」


「ウチも混み合う前に出たいから特に気にしてなかったケド……よくよく考えてるみたらイブキが真っ先に立ち上がってた気が……」


「そ、そ〜だったかなぁ〜……イブキさんよくおぼえてないや……」


「ぜんぜん関係ないケド、イブキっていつもメロンソ〜ダの一番でっかいやつ2つ持って映画見るよね〜」


「う、うん」


「トイレとか行きたくなんないの?」

ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら、


「もうっ! いつもイッショにトイレはいってんだからわかってるでしょ‼︎」

そう言いながら月夜をポカポカ叩くイブキだった。

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