不如帰。
いつものバス停にて――
「エアガンにソ〜チャクするだけでFPSのコントロ〜ラ〜になるかぁ〜……いいねコレ!」
イブキが瞳を輝かせながら、
「ふむふむソウルにあるカイシャかぁ〜……ソウルってドコだっけ? まあいいや……これをおと〜さんのコレクションにあるM16とかにつければ……」
「はぁ……も〜すぐ2月からかぁ〜……」
月夜が思い詰めたような重いため息をする。
「ん? どうしたの? トモダチからTakedown:RedSabreでもおくられてきたの?」
「なにそれ?」
「ときどきプレイヤーもハカイするコンピュ〜タ〜ウィルスみたいなモノだよ。きになるならアカサブレでしらべてみてね」
「赤サブレ?」
「そんなコトよりどしたの? タメイキなんてついて」
「ん〜……来月にバレンタインあるじゃない?」
「あるね」
「その日にさ〜アルバイトさきでお客さんにチョコ配る事になってて〜――」
物悲しそうに冬の空を見上げると、
「あげるなら たべてしまおう ホトトギス」
「……きっとだれもキョ〜カンできないいそのハイク、ホトトギスってナツだし……」
呆れ顔でそう呟くも月夜の耳には届かなかった。
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