から〜

 いつものバス停にて――


「う〜ん……」

月夜がじっとイブキを注視して、


「イブキってさ〜」


「ん?」

カワウソの赤ちゃん動画を見ていたイブキはその声でスマホ画面から目を離す。


「イブキってさ〜陽に当たるといい感じのツヤになるよね髪」

そういいながらツヤツヤしたイブキの髪を撫でる月夜。


「月夜もいいケナミだよね〜」


「いや、動物っぽくゆ〜な!」


「でも、ちょっといろかえてみよ〜かな〜っておもうときもあるんだよね」


「あっ! そ〜なの?」


「うん〜でもさ〜」


「うん?」


「ほら、かみのいろかえると、マユゲとかもいろそろえないといけないじゃん? それがケッコ〜メンドくて……」


「あ〜なるほど……」


「月夜もやっぱりタイモ〜とかあわせんの?」


「だからウチはゴリラじゃないって!」

いつも通りそう抗議する月夜だった。

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