かふんしょ〜。
いつものバス停にて――
「イブキ! その格好どうしたのっ⁉︎」
約束の時間よりもやや遅めに現れたイブキを一目するなりそう言い放つ月夜。
大きなマスクに度のはいってないメガネ、メイクはいつものロリっぽさ強調する仕上げではなく、限りなくベ〜スメイクのみという格好に頭には――
「あっ! もしかして花粉症?」
月夜いまだに症状がでていないが、友達や家族にちらほらと花粉症対策をする者が出始めた事を思い出した。
「――のフリだよ」
でっかいマスクをアゴまで下げてそう言うイブキ。
「フリ? なんでまたそんな事してんのよ」
月夜が当然誰もが抱く疑問口にする。
「ふふり。これみてよ」
そういってイブキがポケットからスマホを出しブックマ〜ク登録しておいた情報サイトをみせる。
「男性はヒ〜ロ〜願望があるので花粉症や病気で弱ってる女の子に惹かれる?」
「そうそう。いままでイブキさんはゲンキすぎたんだよっ! だからモテなかったんだよっ‼︎」
「じゃ、と〜ぜん花粉症じゃないワケ?」
「あったりまえやよ!」
あっ! 噛んだと思っても口にしない月夜はイブキの頭に視線をむけ――
「そだね。イブキってニブそ〜だもん」
現れた時から、ずっと頭にひっついてる蝶々を見ながらそう呟いた。
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