かぜ。
いつものバス停にて――
「――くちゅん!」
月夜が咄嗟に口を手で覆いそんなクシャミをする。
「月夜カゼ?」
イブキはいつもより顔色の悪い月夜を気遣うようにイブキが言う。
「う〜……なんか昨夜からちょっと熱っぽくて……ウチ汗っぽいと寝られないから、体調悪いのに無理してお風呂はいったのがいけなかったのかな〜」
フラフラでいまにも倒れそうな様子で話す月夜に――
「きょ〜はガッコウやすんだほ〜がイイよ、ホラおくってくから〜」
そういってイブキは月夜に自宅に帰って休む事を進める。
「…………ん。そしよっかな……」
珍しく弱音を口にすると、弱弱しげに踵を返す。
「……じゃ、先生に休みって伝えといて……」
「ん? カンビョ~するよ」
月夜に付いて行こうとしたイブキはそういうと、
「カラダふいてあげたり、おかゆつくったりするよ」
「いや……おまえは学校行けよ」
その突っ込みもいつもより弱弱しかった。
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