しんがっき。

 いつものバス停にて――


「しんがっき~」

 朝靄たちこめる中イブキがそう叫ぶ。

「――まあ、ふゆやすみヘンジョ~でずっとガッコウいってたイブキさんにはあんまりかわりばしないケドね……」

「そのおかげで宿題(夏冬)終わったじゃない」

 月夜の言葉に、

「しゅくだいはやらないシュギのイブキさんがカイキョだよっ!」

「そんな主義はいらない! 丸めて捨てなさい!!」

「そういえば、なつやすみはやすみあけでいろいろかわってたよね?」

「長期休みテデビュ~ね」

「そそ」

「さすがに冬休みぐらいなら、そんなに変わんないじゃない? 夏休みだと男子がムキムキになってたり、思いっきり痩せてる女子とかいたけどさすがに2週間じゃ――」

「ふゆやすみはクリスマスにせ~りつしたコイビトがふゆやすみあけにハキョクしてるパタ~ンがおおいんだって」

「そう聞くと、なんか嫌な新学期の幕開けね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る