曲がる時にはさきを予測しよう。

 ある日の休日いつものバス停にて――


「新型アイフォンは曲がる!?」

 めずらしくテクノロジ~系情報をみてたいた月夜が驚きの声を出す。

「イブキ、イブキ」

 月夜がなにかをたくらんでいるような小悪魔的笑顔を浮かべながらイブキに呼びかける。

「………………月夜。いまのセリフのあとにかすとおもう?」

「あ~やっぱり。でも、機能的に問題ないんでしょ?」

「なくても、しんぴんがまがわるとなんかイヤ。マスコミのシュザイでいきなしおっことしてわちゃったヒトはホント~にドウジョ~するよ」

「本人としては同情するなら新品くれって言うんじゃない?」

「そ~かもネ。だが、ことわる! あ! バスきたよ」

 イブキは活発さを主張するかのようなデニム姿――スリ~プ状態にしたスマホを後ろポケットに滑り込ませる。


 乗車すると一番後ろの列座る。

「あっ!」

「ん? どうした?」

「スマホ……パキって…………」

 目の幅と同じ涙をダ~っと流しながらイブキが呟いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る