なりきり。

 いつものバス停にて――


「『みんなが選ぶ自分がなってみたいジブリキャラ』ねぇ〜」

月夜がカロリーメイトをかじりつつ、そんな記事を読んでいた。

「へぇ〜そんなコトやってるトコあんだ」

「そうみたい。132人の回答を元にしたデータだからちょっと少ないかもだけど……」

「イブキさんは巨神兵になってガッコ〜をやきはらいたい」

「あれもキャラにはいるの?」

「フムフム。いちばんにんきは魔女宅のキキかぁ〜そらとんだり、ネコとはなしができるのがポイントでかいっと――」

「黒猫と話しながら空とぶシ~ン多かったからね」

「月夜はなんになってみたい?」

「ウチ? ウチは――ナウシカかな~」

「あ~王蟲くいほ~だいだもんね」

「食わん、喰わん」

「でも、千尋じゃなくてよかったよ」

「ん? なんで?」

「だって月夜ならおと~さん、おか~さんブタもヨウシャなくたべちゃうでしょ」

「正直、ちょっとおいしそうだった」

 肉食系すぎる「月夜だった。

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