ゆさゆさ。

 いつものバス停にて――


「ユサユサゆれるムネをつくるには……か、カタコウボネ?」

「肩甲骨。ちょっと貸して」

 漢字を見事に読み間違えたイブキのスマホを月夜が取り上げる。

「なになに……揺れるおっぱいは男性を魅了する。フンワリと柔らかいおっぱいの作り方? イブキ……」

 月夜の視線の中に憐れみの情を読み取ったイブキは、

「いいじゃん! まだセイチョ~トチュウでいつかおっきくなったときのために――」

「そ~なってからでいいじゃない? 今やってもまったく意味ないわけだし」

「なったときをイメ~ジしながらやったほ~がたのしいし、プラシ~ボこうかであがったりしそうでしょ?」

「うわっ! イブキのクセにプラシ~ボ効果とかむつかしい事言ってまでこんな事やりたいの?」

「チチユレはジュ~ヨウなんだよ! ゲームでもヒロインのムネがゆれるかゆれないかでおおきくちがうんだよっ!!」

「そういうもんなの?」

「そ~だよ。ゲームしててユッサユッサしてるといいな~って」

「でもムネおっきいいと肩コルよ」

「それ! それもいってみたい!!」

 結局、どんなマイナス要因もイブキには憧れに代わるのだった。

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