なでしこ。

 いつものバス停にて――


「ふむふむ――70パ~セントのひとが大和撫子のようなおんなのことつきあいたいのか~大和撫子――やまとなでしこ――ヤマトナデシコ――」

 いつも通りイブキがそんな記事を読んでいると、ふと隣にいる月夜に視線が向く。

「ん? な、なに?」

 月夜がイブキの視線に気づき問い返してくる。

「いや~月夜ってさ、みためカンゼンにワフ~だよね?」

「そ、そう? なんかイマイチど~反応していいかわかんないけど……」

「やっぱし、家はぜんめんショ~ジ張りで、照明はアブラをいれたサラに――」

「そんなワケないだろ! 普通の家よ、普通の――ってか、イブキ来た事あるじゃん!」

「やっぱし、おとこのひとのうしろに三歩さがって――

「ついていかないから!」

「やっぱし、機械とかメカとかマシンとかニガテ?」

「めっちゃスマホ使いこなしてるよ!!」

「やっぱし、すきになったひとにはイチズなの?」

「へ!?」

 いままで即座に返ってきたつっこみが止まる!

「そ、そりゃ……す、好きになった人には……」

 モジモジとしながら照れたようにそんな事を呟く月夜のスマホ画面を見たイブキは――

「そっか~月夜はクサレ撫子だからカレシいないんだね」

 イブキは全て理解したといわんばかりの顔で叫んだ! そのあとど~なったかは……。

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