おっぱいきょ~かがっしゅく。

 いつものバス停にて――


「3日の合宿でおっぱいをそだてよ~育乳プロジェクトかぁ~」

 イブキが自身のスマホを見ながら呟く。

「なにイブキ、きになるの?」

「ん~」

 イブキは自分の後頭部をカリカリ掻きながら――

「だってさ~これにいってももしもオッパイがおおきくなちゃったら、もう二度とちいさいコロにもどれないんでしょ?」

「まあ――」

「ちいさい時はおおきくなったときにいろんなコトソ~ゾウできるケド――おっきくなちゃったらもう、戻れないじゃん?」

「つまり――小さい時は大きくなった時の事を想像して楽しめるけど、いざ大きくなったらもう貧乳の頃に戻れない――っと?」

「うん」

「大丈夫だよ。イブキ――イブキはそれ以上大きくならないから」

「な、なるモン!」

「イブキ……」

 月夜は悲壮感を漂わせた表情――まるで親友の患者に不治の病の告知をする医者のような顔で――

「イブキの胸が大きくなる確率より人類が全滅する確率のが高いぐらいなんだ……辛いとは思うけど諦めな」

「あ~ダイジョブ、パット使うから! 実パイは肩こるし、ジャマっぽいからいらな~い」

 本日は始終ど~でもいい内容だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る