王子と王女の兄弟姉妹喧嘩

アレル王国の国王は二十歳で即位し、周辺諸国に比べて圧倒的に安定した善政をしくことで知られていた。


というのも王位継承権の最も高いものはその治世の時のために過酷な帝王学を叩きこまれるからである。

1日の睡眠は1時間強。

文武両道

ありとあらゆる分野を納めることになる。




そして、アレル王国にはもう一つ有名な噂があった。


曰く「アレル王室の王の子らは王位継承戦争が絶えない」と




これは王位継承権をめぐる王族の兄弟姉妹の戦いの物語。





「兄さんなぁ、×××王国に留学するから皇太子の座はお前に譲るよ。励め! 弟よ」

「だが断る!」

「ちょ、頼むよ。頼むから代わって……」

「姉様はどうです? 女王なんてイカすでしょう?」

「確かに〜ってやるかいっ! 断固抵抗します!」

「私も嫌よ!」

「頼むよ、妹よ」

「むりむりむり」

「なんだよ! お前の母ちゃん正室だろ! お前やれよ!」

「兄さんが先に生まれたのが悪い!」

「それなら大兄さんはどうなるんだよ!」

「あの人は従兄弟でしょ!」

「いいじゃん」

「いいかも」

「いや、やらないからね? なんで僕が継ぐ感じになってるのさ!」

「……」

「「「「「「よし、戦争だな」」」」」」

「敗者は王権を継承するってことでOK?」

「のった」

「いいでしょう」

「仕方ないわね」

「そうなるよね」

「姉様、共闘しません?」

「あ、ずるいぞ!」

「同盟ですわよあにうえ!」




ようするに「王位継承権」を押しつけ合う戦争が絶えないアレル王国の兄弟姉妹喧嘩を描いた物語。


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