第16話 爬虫類頂上決戦

 カメの甲羅でくつろぐエドモンド少尉。

 随分長いこと…こうしている気がする。

 作者のせいか…月1更新か!


 事実、3日ほど経っているのだ。

 釣り糸を垂れるも…魚なんざ釣れやしない。

 釣れるわけがない…、正体不明の巨獣とが壮絶な戦いを繰り広げているのだ…ノンストップで3日間。


「ダンナ~! 木の実が採れやしたぜー…一粒500円で…グフッ」

 刀の柄がオヤジの腹にめり込む。

「じょっ…冗談でさぁ~…ダンナ…」


 飽きた…来る日も、来る日も、木の実ばっか…明日もきっと木の実のはずだ。

 それに、食欲もないのだ…船酔いが続いてる。

 カメ酔いなわけだか…。

 3日甲羅のうえで生活しているが、一向に気づかないエドモンド少尉とオヤジ。

 じつは、カメは徐々に戦いの場に近づいているのだ。

 気づかないのも無理はない…距離感というか、方角の目安にしている大きな岩山は常にエドモンド少尉の目の前にある。

 カメの後頭部なわけだが…。


 正体不明の巨獣は、距離感を麻痺させるほどデカいのだ。

 黒いトカゲの王様って感じの巨獣が優勢になってきた。


 呑気なもので、トカゲとイカ、どちらが勝つか?オヤジと賭けていたりする。

 それくらい退屈していた。


 さすがに4日目になると、勝負が傾いてくる…トカゲ優勢だ。

 エドモンド少尉は嬉しそうである。

 オヤジの店にある遺物を何点か貰い受けることになっている。


 ホントに呑気というか…ソコソコの距離まで近づいているのだが、危機感すらないらしい2人。

「どうやら勝負は俺の勝ちだなオヤジ」

「そのようですね…イカの野郎、足が半分になってやがる」


 正面の岩山に、巨大なゲソ足が引っかかっている…。

「ダンナ、イカ焼きですぜ」

「木の実から解放されるなぁ…やっと」


 漂う焼きイカの香り…焼きイカ…海の上で…焼かれる?

 なんで、あのイカ焼かれてんだ…。


 突然、正面の岩山から火が噴き出す。


「うぉっ!」

「火山か?」


 岩山がゆっくりと動く…。

「ダンナ…ありゃ岩じゃねぇ…頭だ…巨大な頭だ」

「そのようだ…バッチリ目が合っている」

 巨大な目玉がエドモンド少尉を睨む…。


「なんか地震が多いし…安定悪いし…小島とはいえ、なんだかなと思ってたんだよ」

「まさか…カメとは思いやせんでしたね~」

「あぁ…火を噴くとはね…恐れ入るよ」

「ダンナ…トカゲがこっちを見てますぜ」

「あぁ…どっちが勝つと思う?」

「カメに勝ってもらわないと…困りやすねぇ…」

「いやぁ~関係ないんじゃないか?巻き込まれたらさ」

「そりゃそうですな、アハハハハ…はぁ~」


 カミナリぶっ放すトカゲVS火を噴くカメ。


 決戦の火ぶたは落とされた。

 勝者には巨大なイカ焼きが贈呈される予定です。

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