第4話 狙われている

男性入居者のT様、ご入居の時からバイオレンスな方です。妄想があって夜になると「ヤられる」

と考えてしまうようです。職員は定時に巡視をするのですがお休みになっていない時はお部屋のドアの前で職員を待ち構えていらっしゃいます。

私は幸いに痛い思いはしてませんが男性スタッフは時々、一発頂いておりました。

ある夜、私が夜勤担当している時、お部屋のドアの小窓からT様が覗いているのに気付きました。


前を通ると案の定ドアが‥‥



ガラッ⇦ドアが開く音


T様、拳を振り上げながら私に近づき

「コノヤロウ!お前〜!やるかぁっ⁈」


「やらない‼︎」


T様

「‥‥‥‥。」


拳を降ろし、お部屋に戻るT様


ガラッ⇦ドアを閉める音


(‥‥勝った‼︎)⇦自己満足

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る