第13話
1988年夏の入院は3週間ほどで終わりました。
この入院の前後での最も大きな変化は、「銀河英雄伝説」を読んでしまったことに尽きます。入院中は1巻目を少し読んだだけでしたが、退院後に1巻を全部読んで、後はもうノンストップです。いやー、これ浪人中に読んでなくて本当に良かった。
ちなみに私、「銀河英雄伝説」全10巻を、この1988年から2016年現在までに10回は読み通しております。10回も読み通した長編は、角川文庫版「幻魔大戦」全20巻と「銀河英雄伝説」全10巻だけです。ちなみに、「幻魔」は1983年から1990年までの短期間に10回、それからは封印しております。
で、「銀河英雄伝説」ですが、外伝読んで、劇場版のビデオをレンタルで見たら、後はやることは作者の別作品あさりと、世界観理解のための関連資料あさりです。幸いにして月刊OUTが田中芳樹特集を組んだりしたので、作品リストは簡単に入手できました。当然「創竜伝」を読みます。そこに書かれている五行思想は、中国拳法関連で勉強済みなのですんなり入りました。でも当時の資料で五行思想を一番解りやすく解説してあったのが、松田隆智の「中国拳法形意拳入門」なのかなと思います。私が見つけられなかったのかもしれないけど、1988年に陰陽道とか風水とかの一般向け書籍は無かったんじゃないかな。
そうだ、当時の資料で1つ思い出しました。「銀河英雄伝説」読んで戦術と戦略、戦史に関心が向くのは当然ですが、あの頃は戦術関連の書籍は少なかったのではないでしょうか。数少ない資料として、大橋武夫氏の著書がありました。元陸軍参謀だった氏の著作は、理念に偏りがちな戦略本とは一線を画していたと思います。中でも「図解兵法」は、三方から包囲されつつあったナポレオン軍が急進して3つの部隊を各個撃破するガルダ湖畔の戦いや、火力の効果的な一点集中運用など、銀河英雄伝説の元ネタに使われたかもと思える記述が多々あり、読んでてワクワクしました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます