第3話
小学校中学校と、とりあえず好成績はキープしてましたので、体力なくても学校生活そのものは苦ではありませんでした。
それが高校で一変します。
具体的に言うと、高校の3年間で、身長が20上がり偏差値が20落ちてしまうわけです。
自分のよって立つ部分であった「成績」が崩壊してしまうわけで、結構ショック大きかったです。
まあ、理由はわかります。勉強以外に面白いモノが多数襲来したからです。なかでも「ボトムズ」「月刊OUT」「平井和正」の3つの直撃弾を一度に食らったのが致命的でした。
時は1983年。人によっては原田知世が直撃弾だった年です。「北斗の拳」の連載も始まります。(「月刊OUT」を知らない人のために説明しますと、アニメ雑誌でありながら様々な作家を生み出した伝説の雑誌で、ここで連載をもっていた作家では、ゆうきまさみと堀井雄二、さくまあきらの3名が、この年の辺りから一気にメジャー化しましたし、後に「仮面ライダーW」のメインライターとなる三条陸も須田留貧の名前で参加しておりました。この雑誌の面白さをなぜ世間は理解しないのかと憤慨しながら耽溺してましたね。当時「オタク」という単語が「月刊OUT」の中でもまだ使われていない時でした)
この3つの直撃弾のうち、ボトムズと平井和正は、タフな主人公への憧れを植え付けた点で、決定的でした。特に平井和正のウルフガイには夢中になりました。アニメ「幻魔大戦」公開の年、角川文庫で出た「ウルフランド」、続けて出た「狼男だよ」を買ってしまった15歳の少年。一気にハマりました。今で言う中2病の始まりです。
でもご存知の方も多いと思いますが、ウルフガイシリーズは出版社が複数あって、どこから手をつければいいのかわかりにくい作品です。今みたいにネットで調べてamazonでポチ、なんて時代じゃありませんでしたから、とりあえず目についた本屋に飛び込んだら背表紙の著者名を全部チェックしてました。アダルトウルフガイと少年ウルフガイのシリーズを読破したら、次は幻魔大戦シリーズを読破。本の買いすぎで小遣いが足りないから半径10キロ四方の古本屋を全て自転車でチェックしまくる生活。そりゃ成績も落ちるわなあ。
なおこの頃は、身体を鍛えようとかは全く考えていません。強い主人公は憧れの対象ではあっても、自分が強くなろう、それも武道や格闘技関連で、なんてのは、まだまだ夢にも思っておりませんでした。様々な面白いモノをみつけ、消費し、耽溺するのみだった時期でした。
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