帝国への海図 Ⅱ ~飽和潜水~
高栖匡躬
はじめに
――この作品は――
本作は、『帝国への海図 Ⅰ ~レックダイビング~』の後編となるものです。
『帝国への海図 Ⅰ ~レックダイビング~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881081341
――前編の概要――
2017年のクリスマスイブ、バージニアビーチの東方に浮上した潜水艦から、アメリカ合衆国に向けてミサイルが一発の発射された。
回収された部品を分析した結果、ワシントンDCの郊外に着弾したそれは、ナチスドイツ純正のV2ミサイルであることが判明。同時に、衛星写真の解析結果からは、それを発射した潜水艦が、旧日本帝国海軍の巨大潜水艦、伊400型であることがわかる。
何者が潜水艦を操り、ミサイルを発射したのか? その目的は?
一方、オイルダイバー矢倉雅樹は、積年の願いを叶えるべくリスボンの地に立つ。矢倉が手にしているものは、ポルトガル沖の緯度経度が彫られたセルロイド板。それは太平洋戦争終結から30年が過ぎた頃、ポルトガルから突然祖母に届いた、祖父からの手紙に同封されていたものだった。
セルロイド板の謎を追う矢倉は、やがて過去と現在をつなぐ、大きな争いに巻き込まれていく。
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