旅行で訪れた町、海でも山でもない町、二十六歳のありふれたカップルの、ありふれていて特別なワンシーン。照れくさそうに提案した彼女、息をのんだ「僕」、ちいさなひとつひとつがリアルで、いとおしい。すごく好き。
ごくごく短い作品なのに、二人のこれまでの時間を感じさせられました。最後に「そういうことなのね」と、一緒に幸せになれて読後がとてもよかったです。「息をのんだ」に、なんでだろうと思ったのですが…。うまいですね。