40話


それからはしつこく絡んでくる桃ちゃんを上手くかわしながら学校生活を送っていた


麻里や優希に心配されていたけど

だんだん桃ちゃんの扱いにも慣れてきて

最近では悠人の惚気話なんかもしちゃってる

桃ちゃんは嫌そうな顔をするけど

何気に最後まで聞いてくれるからつい長々と話しちゃう事もある



3年生になり私は先生に勧められて生徒会書記になった

生徒会の仕事が忙しくてみんなと遊ぶ時間が減ったけど奇跡的に麻里、優希、みぃこ、ともみ、と同じクラスに放課後みんなと遊べなくても寂しくなかった


安井くんは相変わらず彼女が出来ず

陽平くんとばっかり遊んでいた

春休みには陽平くんと2人で北海道旅行とか行ってて、一時期安井くんはホモなんじゃないか

とか、南高の間では噂になった


快くんはなんと優希と付き合うことになり

たまに私と悠人とダブルデートしたりする


帰りはいつも南高の前に快くんが迎えにきているから2人が付き合ってることはすぐに有名になった


1ヶ月前にお父さんが出張から帰ってきてお母さんは毎日楽しそう


みんないい事だらけの中

唯一お兄ちゃんだけがサークルの人達とスキーに行き、思いっきり雪山を転げ落ち右足の骨をポッキリ折るという大怪我をした

骨がなかなかくっつかなくて

毎日超音波を当てている


松葉杖で生活するのも大変だしという事で

家に戻ってきている


そして悠人は大学受験の為

髪を黒くした。ピアスも塞いで、今ではただのイケメンになっている


黒髪になってから近寄りやすい雰囲気になり

よってくる女子も増えて毎日嫉妬しまくってるけど

お兄ちゃんが骨折して家に住んでくれてるおかげで、悠人も私の家に住んでいる


お母さんは最初驚いてたけど

今ではすっかり家族の一員になっていて

悠人もお母さんって呼んじゃってる



お母さんにいつから付き合ってるの?とかいつから好きだったの?って聞かれて

初めてそんな事考えたけど


きっと初めて会ったあの合コンの日には好きになってたんだと思う

ただ、頭でこんな人タイプじゃないって必死に自分の気持ちを抑えてて、なかなか好きって認めれなかったんだなって


私の恋は悠人と目があった瞬間に始まってたんだって呟いたら、お母さんに大爆笑されたけど

そんな事より、それを悠人に聞かれていた事が恥ずかしかった



そんなこんなでまた夏が来て

今は悠人と同じ大学に行くために

毎日死ぬ気で勉強をしてます。




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目があったら恋が始まった 白石 ゆい @siosio08081

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