13話


次の日まだ6時なのに

お母さんは「行ってきまーす!」と笑顔で出て行った


机の上に置いてあった朝ごはんを食べながら

お兄ちゃんに[ まだー?] とメールを送った


この事をグループで愚痴ってると麻里が[ 2日後には帰って来るけど、うち泊まる??]

と言ってくれた


すごくありがたいけど、お兄ちゃん呼んじゃったし、[ 気持ちだけ受け取っとく ]と返した


[ そっか!いつでもおいでよー? ]と言ってくれる麻里はほんと優しい


いい友達持ったな〜なんて思ってると

ピンポーン


インターホンが鳴る


お兄ちゃんかな


ガチャ

「遅いー!」


そう言いながらドアを開けると

「ごめんごめん」と笑いながら立ってるお兄ちゃんと


茶髪のピアス…


佐藤…悠人…


「あ」

悠人くんも私に気づいたらしく

私の顔を見たまま固まる


「なんだ?お前ら知り合い??」


なんて私たちの顔を交互に見ながら家に入ってくるお兄ちゃん


私が固まってると

「うん」と悠人くんが返事をする


とりあえず2人を家に入れる


「とりあえず悠人は俺の部屋な」


なんて言いながら2階に行く2人を見ながら

私はまだ頭が追いつかずにいた


どゆこと?


ってきり彼女連れてくると思ったのに


よりによって

一生関わりたく無い人を連れてくるとは…

やっぱりお兄ちゃん嫌いだ


てかなんでお兄ちゃんと知り合い?


あ、悠人くん北高か


2週間も一緒に暮らすの!?

ありえない

やっぱり麻里の家行こうかな…


いや、それは失礼かな…


「あぁーー」


わたしが頭を抱えていると

「何やってんの」

と目の前にお兄ちゃんと、その横に悠人くん


「うわっ!ビックリした!いきなり目の前に立たないでよね!」


「ははっごめんごめん」

笑いながらそう言うお兄ちゃん

絶対思って無いだろ…


リビングのソファーに2人と反対側に座る


「で?りかと悠人は何?友達?」


「友達ってゆーか…飯食っただけっつーか…いやっ、飯っつーかプリンだけど…」


お兄ちゃんの質問に悠人くんが何やら考えながら言ってるけど

このままだと合コンしたこともバラされそうだし

合コンしたとか言ったらお兄ちゃん面倒いし


そう思って「この前、安井くん達とご飯食べたって言ったじゃん?あの中に居たの!」


私がそう言うと「なんだよー!そーゆーことか!いやーお前の反応が変だったからもしかして付き合ってるのかと思ったわ〜」

ま、それはねーか!と笑いながら言うお兄ちゃんの言葉に固まる私



ないないない

友達にもなりたくないわ


「とりあえず、私課題やるから部屋行くね」


なんとなくここから逃げたくて

有りもしない課題を理由に部屋に逃げた


部屋に行ったら即皆んなに現状を報告しようとスマホを取った


が、麻里は悠人くんの事を狙ってる訳だし、一緒に住む事になったなんて言ったら嫉妬されるんじゃないか?


麻里に嫌われるのは嫌だし

この事は皆んなには黙っておこう


そう思ってスマホを机に置いた


なんかエネルギー無駄に使って疲れたのか

ベットに横になるとすぐに眠りについた

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