「超ズボラ勉強法」の極意・その3の4 解説と補足




 前回はストーリーパートのみでしたので、今回はその内容をもう少し詳しく解説、補足していきたいと思います。



 まず、繰り返す範囲についてですが、これは時間をベースに区切ることにしましょう。メリットは大きく2つ、各範囲の分量にでこぼこができにくくなることと、時間管理がしやすくなることです。


 前回の例でも取り上げましたが、通常の問題集の場合、この単元は問題が8つしかないのに次の単元は20問以上ある、などといった具合に単元ごとのボリュームが大きく異なることが多いです。また、問題によっても、数十秒で終わるものから数分を要するものまで様々だったりします。


 そのため、内容をベースにして範囲を区切ろうとすると、その回ごとに所要時間が大きく異なってしまうことがよく起こります。そうすると、もっと早く終わるはずだったのに全然終わらない、さっきはすぐ終わったのに今度はなかなか終わらない、などといったことが起こってしまうわけですね。

 取るに足らないことのように思われるかもしれませんが、日々継続して学習しようとする時に、これは想像以上のストレスにつながったりもします。そういうことの積み重ねが嫌になって、いつの間にか勉強の手が止まってしまったりすることも少なくありません。


 ですが、あらかじめ時間で範囲を区切っておけば、どこで終わりにすればいいのかが明確になりますし、いちいち区切りを考える必要もなくなりますので、上で述べたようなストレスから解放されます。このように余計なストレスの元を少しでも取り除いていくことが、学習を継続する上では重要になるのです。


 もう1つ、時間管理について。上の話や極意その2にも通じる話ですが、時間を15分なら15分と決めることによって、まず目標が明確になります。「とりあえず15分やれば終わりだ」といった具合に、ゴールがはっきりするのですね。

 これが内容で区切りをつけていくと、「思ったより長い」「いつ終わるんだろう」という状況に陥ってしまいます。終了時間が読めない、わからないというのは、単純にストレスにもなりますし、スケジュール管理の観点からも望ましくありません。


 また、あらかじめ時間を決めておくことによって、2回目、3回目に繰り返した時との所要時間の比較が可能になります。

 詳しくは次回以降説明しますが、1回目が15分だったのであれば、当然ながら2回目以降はそれより短い時間で処理することが目標になります。いちいち範囲全体の所要時間をチェックしていかなくとも、そのような目標設定を自動的に行うことができるわけです。


 なお、この「15分」という時間は、多くの人にとっては3回の反復学習を行うのにほどよい長さだと思います。あまりに時間が短いと範囲が細切れになりますし、逆にあまり長くすると内容を覚えきれなくなってしまいますので、15分を1つの目安として、各自やりやすい時間を設定してもらえればと思います。


 このように、時間を基準に学習範囲を区切ることによって、あらゆる行動を時間をベースに管理し、学習効率を高めていくことが可能になります。デメリットはほぼ皆無ですので、皆さんも「超ズボラ勉強法」に沿って学習を行うのであれば必ず導入してください。

 なお、どうしても時間で区切るのが嫌な人は、なるべく単元・テーマごとのでこぼこが少ない教材を選んでください。極意その1で例にあげた、見開きで1つのテーマが完結するタイプの問題集は目標設定がしやすいのではないかと思います。


 次回は、2回目の繰り返し学習をどのように行うべきかについて説明します。どうぞお楽しみに。





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