第19話 まとめ (前)
神の正体 アブラハムの父テラ
悪魔とは アブラハムの父テラ
天使とは テラの子孫が増えたため、増員したイスラエル人の幽霊六名とテラ本人。
堕天使とは 天使集団の権力闘争に敗れたテラ一派。
天使の名簿一覧 総人数7名
ミカエル派(四大天使) 主の栄光のため、イスラエルの没落を計画。
ミカエル 二代目天使長。正義感が強く、頼りがいがある。
ガブリエル 三代目天使長。聖書の主筆。神の計画を企てる。
ラファエル イエスの傍にいた二人の天使のうちの一人。
ウリエル(アズラエル) 同上
テラ派(堕天使) イスラエルの永続的繁栄を主張。
メタトロン(テラ) 初代天使長。主、神、悪魔、エノクとも言う。
ハールート バビロンで妖術を学び、人々に教える。
マールート 同上
アブラハムの宗教とは
テラが息子アブラハムをハランからカナンに移住させる目的で始まった家族の物語。一族の繁栄と、一族を先祖である主テラに従わせるため、六名の使用人を採用した。そのひとりであるガブリエルにより、創造主を奉じる宗教団体に変貌する。
一神教の開祖 モーセ
テラにヤハウェという恥ずべき名前を名乗らせ、その名が気に入らないテラは、ヤハウェと呼ばれずにすむよう、自分以外に神はいないとした。
ユダヤ教開祖 大天使ガブリエル。テラに命じられ、二、三日で律法をまとめあげる。
約束の地とは 現在のパレスチナ。メソポタミアとエジプトを繋ぐ中継地として栄えた。
創世記とは テラが子供や孫、ひ孫、玄孫を見守った記録に古代の伝説を加えたもの。
十戒とは イスラエルの民に授けた律法の中から、モーセが記憶できた十の戒律。
第一回講義 モーセ本人が民の前で十戒を暗唱した。
第二回講義 ガブリエルがモーセの姿をとり、契約の書を説明した。
第三回講義 ヨシュアが十戒を刻んだ石板を持ち、ガブリエルがモーセの声で十戒を解説した。その際、ヨシュアの顔には、モーセの顔を投影した。
終末とは 昇天後の救世主の七年間の潜伏期間。AD38~45年に予定されていた。
キリスト教開祖 大天使ガブリエル。一神教に異教の要素を取り入れる。
第一次神の計画
アッシリアにより北イスラエルが滅び、その後オリエントの覇者となった新バビロニアにより、エルサレム陥落、ユダ王国は没落する。次にメディア(ペルシャ)が新バビロニアと争い、その隙にリディアが台頭する。エルサレムが復興し、ユダと北イスラエルはひとつになる。新バビロニアが滅び、オリエントの覇者となったリディア(マゴグの地のゴグ)はメディアやクシュを率い、イスラエルに攻め込むが、主の栄光によりうち倒される予定だった。だが、紀元前六世紀前半、メディアを訪れたガブリエルがゾロアスター教に接し、世界を救う光の救世主ミトラに感化され、神の計画は変更された。
第二次神の計画
第一の獣新バビロニアを第二の獣メディアが滅ぼし、エルサレム神殿は復興されるが、ユダ王国は没落してゆく。第三の獣マケドニア(ギリシャ)は第二の獣メディアを滅ぼし、第四の獣ローマは第三の獣マケドニアを滅ぼす。巨大なローマは共和制から帝政に体制が変わり、皇帝に権限が集中する。
そのときイスラエルの中から救世主が出現し、十字架で磔になってから三日後に復活。十二使徒を引き連れローマまで宣教の旅をし、ローマ市内で人々の見守る中、説教し昇天。その後、この世の終わりが来たような災いが起こり、救世主が天から雲に乗ってやってくることで災いは収まる。皇帝は回心し、世界帝国ローマは一夜にして神の教えに従う。その後、皇帝制は廃止。聖職者が政務官を務め、国の実権を握る。
二次計画修正案
救世主はエルサレムにロバに乗ってやってくる。ローマ皇帝は終末の半ばに神殿を荒らし、終末の終わりに全軍を率いてエルサレムを攻めるが、各部隊は互いを敵兵と見誤り、同士討ちで滅びる。主の栄光が示されると、救世主は雲に乗って、新皇帝のいるローマに降り立つ。アンティオコスの影響で変更された作戦。
イエス・キリストとは
キリスト教の主演俳優。インマヌエル降板の代役。スタントマンが行う予定の磔ショーを自ら演じ、脱出手段がないと知り、神を責める。
イスカリオテのユダとは イエスから最も信頼された最高の使徒。汚れ役を引き受ける。
使徒トマスとは イエスの奇跡を疑い、本当のことを打ち明けられ、協力者になる。
イエスの復活とは イエスの替え玉と、イエスに化けた天使によるお芝居。
イエスの再臨とは ローマで行われる予定の救世主劇のハイライト。事情により延期。
カリグラとは
第三代ローマ皇帝。名君になる逸材だったが、暴君に仕立てあげられる。荒す者、アンチキリストになる予定だった。ダニエル預言に合わせて、自分の像をエルサレム神殿に建てる命令を出したが、暗殺される。
ネロ計画とは
替え玉作戦が失敗し、それでも救世主計画をあきらめきれないガブリエルが、AD50年頃に思い巡らしていた実現困難なプラン。その内容は、カリグラを越える悪人ネロを次の皇帝にすえ、カリグラの像を人々に拝ませ、刻印がなければモノが買えないようにして、二十年以上前にパレスチナで亡くなったイエスがいきなり再臨して、ネロを倒すというもの。ガブリエル本人も実現をあやぶんでいたので、黙示録はどうにでもとれる曖昧な表現ばかりになった。結局、計画は実行されなかった。
聖書とは 天使たちの活動記録。
マルコによる福音書とは
イエスの弟子たちの体験からまとめられたイエス言行録。但し、問題のあった結びは天使の検閲で修正。
ルカによる福音書とは マルコ福音書をガブリエルが修正したイエス言行録。
マタイによる福音書とは ルカで足らない点をガブリエルが修正したイエス言行録。
ヨハネによる福音書とは 名文の偽典をイエスの守護天使が修正したイエス言行録。
福音書記者マルコとは
イエスと弟子達が使った集会場の子供。弟子達がまとめあげたイエスの記録を引き継ぐ。復活したイエスが現れたとき見てはいけないものを目撃。以来、救世主劇の裏に隠された陰謀に挑む。ダニエル預言がはずれたことに気づき、読者にも悟るよう訴えた。
エズラ・ネヘミヤ工作とは
救世主の登場時期を正確に予告したことにするための聖書の追加、改竄。紀元前、エズラの記した歴代誌の後ろから十章ほどをエズラ記として独立させる。そこにはエズラより少し前の人物で城壁工事に関わったネヘミヤを登場させておく。救世主が実際に出現したとき、城壁工事の具体的な年数を記す。
イスラム教開祖 大天使ガブリエル。ローマ教会の堕落に新宗教で挑む。
キリスト教とは
ユダヤ教から選民思想と律法主義を排除し、長年の間にガブリエルが気づいた運命のルールと、ゾロアスター教やミトラ教の教義を取り入れた宗教。
イスラム教とは キリスト教から異教の要素を排除し、ムハンマドが修正した宗教。
イスラム教の影の開祖 ローマ教皇グレゴリウス一世。主の許可なく教義を変更する。
クリスマスとは ミトラ神の誕生祭
キリスト教徒が断食をしない理由
ローマ貴族は極めて贅沢で、断食は布教に不利になるとガブリエルが判断したため。
ムハンマドとは 正直者だが、やむをえぬ理由で嘘を吐き、キリスト教を救った救世主。
何故、イスラム教徒は豚肉を食べてはいけないか
ガブリエルがそう考え、キリスト教徒がそれに反発。そのキリスト教徒にガブリエルが反発したことによる。
ファティマの予言とは
共産主義が勢力を拡大していたロシアへの警告を、名乗るほどでもない天使が、聖母マリアの名を使い、ロシアに直接告げずに、無関係なポルトガルの子どもに授けた啓示。
【年表】 一神教の流れを時系列で表すと、天使たちの行動がおのずと見えてくる。
BC二十世紀 ウルに住むテラ、息子夫婦と孫を率いカナンを目指し出発
BC十三世紀 モーセ、主の啓示により、イスラエル人を率いカナンに出発
BC1021 イスラエル王国誕生。初代サウル王。
BC十世紀 ソロモン王の時代、イスラエル王国全盛期。彼の死後、南北に分裂
BC八世紀 大預言者エリヤ、アハズヤ王の五十人隊を天からの火で滅ぼす
BC722 アッシリア、北イスラエルを滅ぼす
BC609 ネブカドネザルの新バビロニア、アッシリアを滅ぼす
BC597~538 バビロン捕囚。エゼキエルとダニエル、啓示を受ける。
BC六世紀 この頃、ゴータマ・シッダルタ(釈迦)誕生
BC539 アケメネス朝ペルシャ王キュロス二世。新バビロニアを滅ぼす
BC515 エルサレム神殿再建
BC445 ネヘミヤ記によるとエルサレムの城壁工事命令が出される
BC331 アケメネス朝ペルシャ、アレキサンドロスのマケドニアによって滅亡
BC167 アンティオコス四世、エルサレム神殿にゼウス像を祀る
BC146 共和制ローマ、カルタゴ征服
BC70頃 ミトラ教、ローマ帝国に進出
BC27 オクタビアヌス、初代ローマ皇帝となる
BC5年頃 ガブリエル、洗礼者ヨハネの父とイエスの母に相次いで啓示を下す
30年頃 ナザレのイエス、処刑される
37 カリグラ、第三代ローマ皇帝に就任
38 エルサレム城壁工事から六十九週。この年メシアは絶たれる予定
40 カリグラ、エルサレム神殿に自分の像を建てることを命じる
41 カリグラ、暗殺される。この頃にエルサレム神殿が荒らされる予定
45 エルサレム城壁工事から七十週。この年にメシアによる救済予定
この頃 使徒パウロとペテロ、それぞれローマまで宣教の旅
パトモス島のヨハネ、黙示録の啓示を受ける
54 第四代皇帝クラウディウス急死(毒殺?)。ネロ、五代皇帝に就任
59 カリグラの妹でネロの母であるアグリッピナ、ネロにより暗殺される
68 ネロ、自殺
70 ユダヤ反乱。ローマ軍によりエルサレム陥落。第二神殿崩壊
二世紀 龍樹、空の思想を発展させる。この頃、法華経が出来たとされる
三世紀 西方ミトラ教、ローマ帝国で大流行
303~ キリスト教、最後の大迫害
312 コンスタンティヌス、正帝になる
313 ミラノ勅令 ローマ帝国、キリスト教を公認
325 ニケア公会議、三位一体説採用
392 キリスト教、ローマ帝国の国教になる
395 ローマ帝国東西分裂
451 カルケドン公会議 三位一体説不動のものに
476 西ローマ帝国滅亡
590 グレゴリウス一世、ローマ教皇に即位
604 グレゴリウス一世、退任(死去)
610 メッカの商人ムハンマドにガブリエルが啓示
622 ヒジュラ(聖遷)。ムハンマド、メッカからメディナに移住
623 キブラ(礼拝の方角)がエルサレムからメッカに変わる
632 ムハンマド没す
十五世紀前半 ジャンヌ・ダルクの活躍
1453 オスマントルコにより東ローマ帝国滅亡
十六世紀 プロテスタント運動が起きる
1916 ファティマ啓示
1917 ロシア革命
1939 ナチスドイツ、ポーランド侵攻
1948 イスラエル建国
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