第56話 雪風呂

男「……」カポーン

後輩「……」カポーン

男「……き、きもち〜……」

後輩「はい……」

男「すごい……今まで入ったどの温泉よりすごい……」

後輩「先輩……語彙力がアレになってますよ……はふぅ」

男「後輩ちゃんの方こそ……ふぅ……」

後輩「……あ、」ヒラ

男「お。雪……」

後輩「ふふ。綺麗ですね……」

男「うん……すごい幸運だ」

後輩「まるで夢みたいです……先輩と、こーんなところで、こーんな風景を観ながら、こーんな体験ができるなんて……」

男「……じゃあ、その素敵な思い出に、微力ながら力添えを」ギュッ

後輩「あ、手……///」

男「雪の降る今日だけは」

後輩「ふふ。なんですかそれ」ニギニギ

男「何かの小説で読んでね……」

後輩「格好良すぎますよ……ますます惚れさせる気ですか。こっちはもう限界ギリギリなんですよ? これ以上は無理ですって……」

男「そっかー。まあ僕も後輩ちゃんのことは既に臨界点越えでメロメロだけどねー」

後輩「……温泉だけに?」

男「温泉だけに」

後輩「火傷しちゃいますよー」

男「あはは」ニギニギ

後輩「ふふ」ニギニギ

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