第55話 語るに落ちる
男「じゃあ、後輩ちゃん、一番風呂で入ってよ。僕はそんなに温泉には詳しくないし……好きな人に入ってもらった方が、温泉さんもきっと嬉しいよ」
後輩「えっ」
男「うん?」
後輩「あ、いえ。その……えっと」モジモジ
男「あ、温泉って体を休めてから入ったほうが良いんだっけ。じゃあゆっくりしていようか」
後輩「そうじゃないです! その……せ、先輩も一緒に入っていただけると……嬉しい……です……」
男「えっ」
後輩「い、いえその邪な考えは全く無くて、ただ純粋にこの素晴らしい経験を二人で持てたら素敵だなって思っただけでして、いややましい煩悩が全く無いかと問い詰められたらそれは是とは言い切れないのです…けれ…ど…」
男「後輩ちゃん後輩ちゃん、語るに落ちてるよ」
後輩「……う、ううぅ〜///」
男「でも、その場合僕はきっと……いや、間違いなく後輩ちゃんにえろいことしちゃいますよ」
後輩「……だ、大丈夫です」
男「?」
後輩「分かっていて誘っているのですから!」ばーん
男「……」
後輩「……」
男「…では、そのお誘い、謹んでお受けいたしマス。殿」
後輩「! …うむ。苦しゅうない、参れ」
男「御意」
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