Scene22 スカイブルーのシンメトリー

 ボリビア・ウユニ塩湖


 一面空である。

 グレーがかった雲。

 何かの動物にも見えなくもない白い雲。

 煙のような向こうが透けている雲。

 ベビーブルーの空。

 ホライズンブルーの空。

 スカイブルーの空。

 空にしか見えない。


 けれども下半分は地上らしい。

 ごくごく浅い湖に空が写り込んでいる。

 上半分が本物の空。


 写真をよく眺めると上下でシンメトリーになっていることに気づく。

 そこが天と地のボーダー


 雨上がりに薄く水が張った大地は大空を写す鏡となる。


 天空の鏡


 写真は昼間であるが、新月の夜は月の光がないので、満天の星が水鏡に写り込む。幾千幾万もの星々。天翔ける星々。

 一面が星である。夜空に星が瞬くというよりは、瞬く星の隙間に夜空が見えるという感じだ。

 あまたの星の多さが錯覚を起こさせる。ここは……どこだ?


 ここは宇宙だろうか。

 宇宙空間に漂っているようだ。

 闇夜の暗さもあいまって、ますます天と地のボーダーがわからない。

 降るような星空の下

 埋め尽くされた星の大地の上

 宇宙そら地球ほし境目ボーダーもなくなる。


 もちろん見られる条件がさまざまあるが、

 この絶景は地球からの贈り物。

 守り続ける現地の人々へのプレゼント。


 きっと神様に愛される場所。

 神様に感謝したくなる場所。



【描写した場所】

 ボリビア・ウユニ塩湖


 ※参考文献

 365日 世界一周 絶景の旅   いろは出版

 Wikipedia

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