彡(^)(^)「おっ。種族選べるやんけ! 吸血鬼にしたろ!」

彡()()「ほげええええええ! 熱い熱いあっっ・・・」


 種族を吸血鬼にして転生した俺は、足の裏に土の感触を感じた瞬間、叫び声を上げた。

 炎天下の草原に出現してしまったため、吸血鬼の弱点である日の光を浴びたからだ。

 体から煙が立ち上り始めたと思ったら瞬く間に視界が炎に包まれた。

 空を仰いだ瞬間、眼球が溶け落ち、顔を手で覆って泣き叫ぶ。

 息を吸い込むと同時に、熱気によって気管をズタボロに焼かれ、ただれた気管は呼吸を阻害。絶叫により呼気を出し切ってしまった俺はあっという間に意識を無くした。

 膝がおち、ゆっくりと地面へと音を立てて崩れ落ちる肉体。

 ブスブスと皮膚が剥がれ、崩れ落ちていく。

 

 真っ青な夏の青空。

 遠くに見えるのは未だに残雪がある、地平線を隠しつくす山脈。

 青々とした草が風に揺れ、波のように揺蕩う草原。

 ちりちりと、最後の炎が弱々しく消え去った。

 そこには銀灰が山のように残り、吹き抜ける風に攫われていった。






彡(-)(-)「・・・・・・。(出落ちもええとこやろ!? 紫外線強すぎぃぃ!)」




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