彡(^)(^)「お。ゴブリンやんけ。石投げたろ。」
彡(^)(^)「よわっw一匹やっつけたで! 残り二匹や!」
投擲した石は吸い込まれるようにして片方のゴブリンに命中する。
顔面に石をめり込ませたゴブリンが地に伏した。
彡(^)(^)「流石投擲スキルやで! シンプルイズベストやな。」
仲間をやられたゴブリンは慌てた様子で腰から笛を取り出す。そして大きく息を吸い込み、盛大に鳴らした。
彡()()「やかましい! なんやこの音! でかすぎるやろ!」イシナゲー
レーザービームのように飛翔する石は笛を吹いていたゴブリンの腹に風穴を開ける。
笛の音が止み、辺りに静けさが戻った。
彡(^)(^)「よしゃっ! 初陣は大成功や。やっぱ初心者はゴブリン狩りやな。」
ドラゴンに喧嘩を売ってしまった初回を反省し、手ごろなゴブリン狩りを試みたのだが、それは正解だったようだ。
彡(^)(^)「この調子で狩りまくるで! 目指すはゴブリンスレイヤーや!」
赤い血で草原を染めるゴブリンへと近づき、金目のモノを探そうとした。
彡(゚)(゚)「ゴブリンくっさ! こいつら風呂入らんのか! こんなもん触れんわ!」
近づくと漂う饐えた臭いに顔を顰め鼻を摘まむ。
それでも我慢して近づき、足で腰にぶら下げられた巾着袋を蹴って死体から遠ざける。
風上に立ち、そっと巾着袋を開くと、中には綺麗な石がいくつか入っていた。
彡(゚)(゚)「これ石か。綺麗な石集めとか、こいつらはガキか。くそ! こんなもん金にならんやんけ!」
一体目がこれでは他の二体も期待できないと考え、ため息をついて立ち上がる。
ドロップ品は期待せずに、経験値稼ぎとして割り切るしかないか。
そう思い、辺りをぐるりと見まわすと、ひょこり、と頭を除かせるゴブリンの姿を見つけた。
彡(^)(^)「お! 経験値や! 経験値がおるで!」
即座に足元の石を拾い、振りかぶって投擲。
スキル補正により狙った場所に寸分たがわず命中する。
ゴブリンは絶叫して倒れ伏した。
すると、今度は二体のゴブリンが駆けてくる。
さらにその後ろにも数体のゴブリンが見えた。
彡(^)(^)「ボーナスステージか! これはええ稼ぎになるで!」
足元の石を拾い、投擲。ゴブリンの絶叫が木霊す。
再び投擲。肩に当たったゴブリンが盛大に地面に転がった。
投擲。太もも辺りに命中したゴブリンが地面を転がりまわる。
彡(゚)(゚)「足元の石が心もとないな・・・近くに河原は無いんか。」
ゴブリンの集団に背を向け、石を投げつけながら新たな石を探して走る。
投げては走り、拾っては投げ、再び走る。
彡(゚)(゚)「あかんでぇ・・・これは地味にきついでぇ。」
背後から近づくゴブリンの数は一向に減らない。
確かに攻撃は当たっているのだが、それを上回る速度で増えている。
投擲というのは体力仕事だ。
無限の体力を備えてるわけでもないため当然疲れは出てくる。
彡(゚)(゚)「どういうことや! 仲間呼びすぎやろ! あかん! 撤退や!」
石を投げることをやめ、逃走に全力を出す。
石が来ないと分かったとたん、ゴブリンたちが雄たけびを上げて迫ってきた。
彡()()「こわっ! なんやあいつら! めっちゃ怖いやんけ! 死ぬ! 死んでまう!」
漸く荒れ果てた道に出た。ここをまっすぐ走れば町に逃げ込める。
兎に角走った。
走って走って走り続けた。
後ろからはあきらめの悪いゴブリンが追いかけてくる。
彡(゚)(゚)「よしゃ! 町や! 俺の勝ちや! 門番さん! 助けてクレメンス!!」
「っ!? 閉門! 閉門! 敵襲!!」
こちらの姿を見た町の守備隊は早々に壁の中へと逃げ込み、門を固く閉じた。
壁の上には弓を構えた兵士が次々と並び始める。
彡(゚)(゚)「あいつら阿保やろ! なに逃げとんねん! 開門せい! 開門!!」
「弓隊構え!! 放て!」
キラキラ、と壁の上が光った。
それは矢じりが太陽光を反射した光だった。
黒い雨のような弓矢が降り注ぐ。
彡(゚)(゚)「ぐああああああっ!」
頭を庇ったものの、数本の矢が体に突き刺さる。
もんどりうって地面に倒れこんだ。
彡(゚)(゚)「ざけんな! フレンドリーファイアーとか阿保やろ! いてぇえええあああああ!」
雨のように降り注ぐ矢。
ゴブリンは数多くの屍を築きながらも、矢を無視して近づいてくる。
その手には木の棒や石が握られていた。
ゴブリンはこちらしか見ていない。
矢は眼中になかった。どれだけ仲間が死のうとも。
彡(゚)(゚)「くるなああああああああああ!!!」
彡(-)(-)「・・・・・・・・・。(誰や! ゴブリンが弱いゆうたやつ! あいつら集団で襲ってくるやんけ! ふざけんなや!)」フクロダタキー
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