自分の中の両価的感情(アンビバレンス)をよく意識する
両価的感情というのは、ある物事に対する相反する感情のことです。ほぼ同じ意味の英語をそのまま持ってきて、アンビバレンスと言う場合もあります。
例えば、不登校の生徒は「学校に行かなきゃいけない」という気持ちと、「学校に行きたくない」という気持ちの両方を持っています。アルコール中毒の人は「酒を飲むのはやめなきゃ」という気持ちと「酒を飲みたい」という気持ちの両方を持っています。
アンビバレンスがあまり強くなく、一方の気持ちが8割・9割を占めていれば、それほど迷わないで決断・行動できます。それでも残り1割・2割の気持ちを抑え込みすぎると、ある時思わぬ行動に走ってすべてをひっくり返してしまうことが起こります。
「○○という気持ちと××という気持ちと両方がある」
「○○という気持ちと××という気持ちの間で揺れ動いている」
といった、自分の心の中にある両方の気持ちをよく意識し、そのために葛藤があることを十分にわかった上で決断・行動をすることが大切です。
そうしないと、決断した後も、「本当にこれでよかったのだろうか」と思い悩みイライラするということが起こりがちです。
もちろん、「絶対後悔しない決断」というものはあり得ません。「我事おいて後悔せず」なんて宮本武蔵みたいにカッコよくはなかなかできないものです。
でも、自分の心の中の葛藤は、ある程度きちんと把握した上で決断・行動した方が、後々イライラしたり、過去の自分に怒りを感じたりすることが少なくなります。
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