嫌なことを筋のいい流れで思い出す練習をする

 これは、項目名だけ見てもなんのことだかよくわからないかもしれませんが、かなり重要なことです。でも、考え方としてはそんなに難しいことでもありません。

 この項目では、怒りの中でも特に過去の出来事などを思い出して怒りがわいてくる場合を対象にしていて、たぶん「恨み」といった言葉で表せる場合が多いと思います。

 過去にいじめに合ったり、バカにされたり、いろいろな嫌なことがあって、それを思い出すと不愉快な気持ちになる。ということは、多かれ少なかれたいていの人は経験があるでしょう。

 そうした出来事を思い出すときには、いい状態・筋のいい流れで思い出すことが大切です。

「困った人は困っている人だ」「あの人(自分をいじめた相手など)は心に不安があるから他人に意地悪をしなければいられなかった、かわいそうな人だったんだ」「それにしても、自分も嫌な目にあったものだなあ。そんな目にあっても平気でいられる自分はなかなかのものだ」等が、筋のいい思い出し方をするためのうまい見方・考え方です。

 次の項目の「自分が得するために相手を許すのだと考える」という考え方も役に立ちます。

 過去の嫌な出来事などを思い出す時に、心の使い方を相手の事情に思いをはせたり自分をいたわったりする方向に持っていくのがコツです。

 過去の嫌な経験の記憶に悩まされている場合、時々意図的にそうした機会をつくって、筋のいい流れで思い出すように練習すると、嫌なことでも不愉快な気持ちを最小限にして思い出すような心の使い方の癖ができていきます。

 そうした習慣・癖ができてくると、意図的に思い出すのではなく突然思い出したりするときでも、そんなに嫌な気持ちにならないですむようになっていきます。

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