大雑把に3つに分けてみました

 自分自身の心の中の怒りが生じた時に考えられる態度としては、一番大きく分けると次の3つにわける方法があります。   


 ① 行動する・発言する   

 ② 考える・(自分の)心の声を聴く

 ③ 何もしない


 「行動するか、考えるか、何もしないか」という非常に単純で当たり前の分け方です。非常に大雑把な分け方ですが、わかりやすいと言えばわかりやすく、それなりに意味のあるわけ方だと思います。

 ただし、それぞれ大変包括的な言葉なので中身はいろいろです。

 「行動する・発言する」と言っても、「頭に来たから殴る」「相手がきげんのよさそうな時に、うまく説明する」などなどいろいろな行動が考えられます。

 「考える・心の声を聴く」と言っても、「相手の立場に立って考える」「自分がなんで怒るのか考える」「状況や環境について考える」などなどいろいろな考え方があります。

 「何もしない」の中には、「あんまり大したことではないので本当に何もしないで忘れてしまう」という場合もあるし、「行動したり真面目に考えたりはしないが、どっかで誰かに愚痴をこぼす」という場合もあります。

 具体例で見ていきます。 


 例:野球をしていて、A君はキャッチャーをしている。ピッチャーが投げたボールをバッターが見逃した。Aさんはストライクだと思ったが、審判は「ボール」とコールした。


 この場合、「行動する・発言する」の方法としては、「怒って審判をにらみつける」「怒りは表に出さず、『あれ、今のボールですか』」とつぶやいて審判にやんわりとアピールする」「『いいよいいよ。いい球だ』とピッチャーに対して審判に聞こえるように言う」「イニングが変わるときに、監督と相談する」などが考えられます。

 「考える・心の声を聴く」の例としては、「気持ちを切り替え、ただ単に、審判が間違ったのか。それとも、もともとこのコースはストライクにとらない審判なのか、他のコールと合わせて考えてみる」「自分の捕り方が、捕ってからストライク方向に露骨にミットを動かすクセがあり、それが審判の印象を悪くしているのではないかということを疑ってみる」などが考えられます。

 「何もしない」の中には、本当に何もしない場合と、何もしないし、真面目に考えてみるわけではないが、「あの審判はふざけている」などと仲間同士で愚痴をこぼす場合などがあります。   


 このように、ごく大雑把にわければ3つにわけられますが、実際は、どれか一つだけというわけではなく、これらのうちの2つか全部を組み合させて対応している場合が多いかもしれません。

 例えば、「考えてから発言する」とか、「最初は何もしなかったが、それではいけないと思い行動した」等々。

 時と場合に合わせて「どれを選ぶか」「どれとどれを組み合わせるか」ということが大切です。

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