ゲームでは強いのに現実での評価は低い銃について
タイトルを見て、現実とゲームは違うからそんなの当たり前じゃん、と思われた方もいらっしゃると思います。
ではお聞きしましょう。どこがどうゲームと現実は違って評価が違ってくるのでしょうか?……と、言われると意外に、あれ?そういえば何がどう違うんだろう……となる方もいるのでは?意外と、当たり前だと思っていることを理由付きで分かるように説明するって難しいですよね。
というわけで今回はゲームと現実何が違うのという話です。まあ大体は、現実では避けられない問題だけれどゲームでは不要な要素なので排除されたり、そもそも自動で行ってくれるからゲームでは問題にならない等の理由が大半なのですが。
細かくどのような部分がそうなのか、という話になりますが……まずは重量の話からにしましょうか。部品の多くに金属が含まれる実銃と、ゲーム内の銃の重さは比較するまでもありません。ゲームは画面内のキャラクターが銃を持ってくれるのでプレイヤーはコントローラーを握るだけでいいのですが、実銃ではそうはいきませんからね。
例えば、オプションパーツを一切付けない素の状態で同カテゴリ内の他の銃と比べると重い。そんな銃は、特に長時間持ってないといけない兵士たちからは性能そのものは良くても不評になりがちです。撃つより持ってる時間が長いですからね。
ゲームではそのような重量による射手の負担がなくなり、重いゆえに反動が小さく制御しやすいなど良い面が残りやすいので使い勝手がいい銃になってしまうといった事になってしまうこともままあることです。
操作のしやすさも、ゲームではあまり反映されない部分ですよね。安全装置と連射機構の切り替えレバーが別部品で違う場所に配置されていたり、あとはセレクターやボルトの固定を解除するボタン、コッキングレバーなど比較的頻繁に触る部分の配置場所が悪く構えながら操作できないとか、そういうのもまた実銃では使いづらい銃として扱われがちです。ゲームではキャラが勝手に操作してくれるので気になりませんが。
有名なあのAKでさえ、コッキングレバーが右側についているため操作するには一旦グリップから右手を離すか銃を保持する左手を銃右側面に回して引くなど、大きな動作を取らないと構えた状態からは装填できない作りになっています。
ちょっと余談になってしまいますが、AKだけに限らず側面にコッキングレバーとかの突起物がある銃は負い紐、スリングで背負って携行する時に銃の向きに気をつけないと背中に回した際その突起部分が背中に刺さって酷い目にあったりします。シャツ一枚とか薄手の時は特に注意が必要です。トイガンも同じなので気をつけましょう。結構痛いです。
あとは故障のしやすさや部品の耐久性もですね。ゲームはどれだけ撃っても部品が壊れたりとかはそんなにないでしょうけれど、銃は使っていると部品が摩耗したりしますので。可動部は特に。意外に銃は消耗部品が多いのです。なので部品の耐久性は重要。
また、例えば連続して撃つと銃身が加熱しやすいだとか、砂塵や泥が銃に入ると動作不良を起こしやすいだとか、そういう特定の状況下で運用しにくい銃もあります。
そもそも排莢不良を起こしやすいだとか、部品が破損しやすいだとか、最初から弱点を抱えている銃というのも存在しますが……そういうのに限って精度はいいとか高威力の弾丸を撃てるとかでゲームでは使いやすい銃になっていることもしばしば。
ゲームで排莢不良を起こすことは稀ですし、異物が入り込むことで故障することもそうそうないですし、使いすぎて部品が壊れることもまあ……多分そんなにないと思います。この辺りが弱点の銃とかは、ゲームの中だけは元気にしてることもありますね。
故障の話とくれば、次は整備性です。そもそも必要なかったりゲーム内のキャラがしてくれるのでゲームでは手間はかかりませんが、部品が高かったり入手しづらかったり、そもそも分解整備がめんどくさい銃は嫌われます。ちょっと使っただけですごく汚れるだの、部品数がやたらと多いだのとそういうのは特に。誰だって楽したいのです。
と、ここまでが銃本体に関わることですが、それ以外にも評価につながる点はいくつかあります。
まず弾薬。こちらも部品同様に、専用弾などの条件で入手に難があったり高価だといい評価を得ることは難しいですし、そもそも弾薬の方が評判悪く結果それを使う銃の評判まで…ということも。
そして価格。兵隊だろうが民間人だろうが出来れば銃は安く欲しいものです。高価なくせに安価な銃と性能差もそれほどないとかだと、よほど別の魅力がない限り厳しいかもですね。
その他には流通面とか拡張性とか。あんまり売ってないとか、カスタムパーツもそんなに種類がないとかだと評価もそれなりになるかもしれません。が、希少な銃はそれだけで価値が上がる場合もあるので、一概に全部が駄目とは言えませんけどね。
あとは大人の事情で……会社の事情で色々こじれたり、どこどこの組織が不採用したとか返品したとかでもまあ評判は変わります。このへんは銃に限らずですよね。
とまあ色々解説しましたが、こういうところを再現しないゲームは駄目ってわけではないのでそこは誤解のなきよう。たぶん再現したらクソゲーになります。数十発おきにジャムる銃、数回戦闘終えたら分解整備しないとぶっ壊れてインベントリから消失する銃、何なら戦闘中にいきなりぶっ壊れる銃とか。ゲームの開発者の方もそこをリアルにしたらプレイヤーが楽しめないと割り切った上での判断でしょうからね。
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