デリンジャーとは?

 皆さんはデリンジャーと聞いてどのような銃を想像するでしょうか?手の平に収まるほど小さめで、銃身が2つあって、ちょっと湾曲した握りにくそうなグリップをしたアレですかね?

 あの銃はデリンジャーと呼ばれる銃の一種で、レミントン社が製造したダブルデリンジャーという銃になります。

 そう、デリンジャーは特定の銃を指すわけではありません。とはいえその分け方も曖昧で、明確な基準もそれほど定められていないためどこまでがコンパクトサイズのピストルでどこからがデリンジャーなのかは意見が分かれるところですね。また、4つの銃身が付いたCOP357などはデリンジャーではなくペッパーボックスピストルという分類に属されるという意見もありますが、ペッパーボックピストルの定義に厳密に当てはめると違うのでやっぱりこれはデリンジャーだ、という話も挙がるくらいこの辺りは複雑な分類となっております。

 例外もありますが一般的には、デリンジャーと呼ばれるものは手の平サイズであったり、弾倉を使わず直接銃身や薬室に装填するものであったり、構造が簡略化されなおかつ秘匿性に優れる物を言います。先程から名前が出ているダブルデリンジャーを基準にしてみるといいかもしれませんね。

 デリンジャータイプの銃の特徴としては、コンパクトゆえに銃身が短く、命中率や射程に難があり、銃が小さいので保持しにくいという点があります。また安全装置が付いていないものもあるので、そういった場合はその分引き金を重くするなどの処置がされていることもあり、見かけによらず女性が扱うのが難しい面もあります。たとえ男性でも指先部分にだけ力を集中し続けるのは非常に難しく、再装填を含めた連続した射撃は中・大型の拳銃よりも辛いかもしれません。そんなに頻繁に撃つ代物ではないと思いますが。

 そんなデリンジャーですが、使用する弾薬は幅広く、小口径のものから通常サイズの拳銃の弾薬を使用するものまで様々です。決して威力が低いものだけというわけではありません。ですが、銃身が短いので同じ弾を使用する中・大型拳銃と比べると射程命中率などは格段に落ちます。

 欠点は多いですが、隠し持てるサイズで用意に人を殺せる威力の武器、なおかつ多少とはいえ離れた位置から攻撃できる武器という意味ではむしろ非常に厄介な代物と言えるでしょう。ポケットサイズの銃だからと侮るのは非常に危険です。

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